最終更新:2019/11/25
狭義には決められたルールに従って人の判断を加えずにトレーディングすることをシステムトレードというようですが、広義にはコンピューターシステムによる自動トレーディングを加えて指す場合もあります。狭義のシステムトレードについては、逆指値やIFDなど、各証券会社などのシステムを使いこなすことがポイントであるように当サイト運営では解釈しております。しかし、そちらは得意分野ではないので、当サイトではシステムによる自動トレーディング、AIやアルゴリズム取引などについて紹介します。
トレーディングはAPIなどが公開されていればそれを使って自動化できますが、株やFXでは、なかなかプログラムによる自動取引が正式に許可されている例は無いようです。日本ではFXについてはOANDAというところが知る人ぞ知るAPIを公開している取引所である他、いくつか数えるくらいの証券会社がAPIを公開しているようですが、日本の株についてはKabu.com証券が法人向けに唯一APIを公開しているくらいしかないような厳しい状況です。それでもスクレイピングという技術を使えば自動化できる場合もありますが、規約で禁止されていたり、防止処置が行われている場合もあるので確認が必要でしょう。一方、仮想通貨は特に海外の取引所ではAPIが公開されていて自動売買できる例も、現在でもあると思われます。筆者はアルトコインの裁定取引で30~40万円くらいは利益を上げたことがありますが、現在ではその手法は通用しなくなっているようです。
プログラミングとトレーディングの関係は、自動化だけではありません。AIや統計学、機械学習などの手法を使って、銘柄の値動きを予測したりポートフォリオを組んだりすることも機関投資家の世界では行われています。AIの指示通りにトレーディングするのであれば必ずしも自動化する必要があるとは限らないわけです。自動化すればシステム的には証券会社などの技術者が検出するのは簡単ですが、投資判断をAIが行っている、という証拠をシステムで押さえるのはそう簡単ではないのではないでしょうか。尤も規約で禁止されている場合はやはり、そうした行為はするべきではないことは当サイトとしては一応述べておきます。
AIは古くからトレーディングに使われていて、AIは今はディープラーニングというイメージが強いですが、少し前までは、どちらかというとディープラーニング以外の統計学的な手法が使われている印象で、原理的に言ってもディープラーニングはトレーディングに向いている手法ではないような気がしていました。しかしやはり最近はディープラーニングがトレーディングに使われているケースはかなり増えているようで、ディープラーニングの存在感の増し方には目を見張るものがあります。
マイニングした仮想通貨を現金に変えたいという需要がある場合に、最適なタイミングで現金化するためにアルゴリズムなどに従って自動的に売却する手法は、とても有効であると考えられます。
マイニングには高速な計算が必要なので、FPGAが使われることもあるようですが、HFTにも高速な計算が必要ですからFPGAが使われることが多いようです。FPGAとは何かについては近日解説するコンテンツを追加いたします。
会社四季報などを見ていると、太陽光発電で利益を上げていた会社に関する情報が非常に目立ちます。一方、HFTで暴利をむさぼっている業者が多くいる、という言説はよく耳にするのですが、少なくとも日本の上場企業にはそのような会社は、パッと目に付くほどは存在しないようです。もしかしたら、これからAIトレーディングやHFTで稼いだ会社が次々と上場するような時代もやってくるのかもしれません。
システムトレードとは直接関係ありませんが、FIT売電終了物件出始めることが取り沙汰されるようになってから、蓄電池関係の日本の上場会社の株式に注目が集まっているようです。2019年11月26日現在、日立化成(4217)社の株に至っては、一年くらいの間に2倍弱上昇し、本日も買収のうわさが立つなど、話題に事欠かない状況です。